◆はじめに
今回は、扉製品の耐火性能についてのお話です。
火災から収納物を守るうえで、必要な知識ですので必ずお読みください。
◆日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会での種類の分類
日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会では、以下のような種類へ分類しております。
・金庫室設備・書庫室設備
・収蔵庫設備
・データ保管室設備
以上の3つに分類しております。
各分類によって異なる規定を設けております。
◆耐火時間の規定
庫内を既定の時間と条件で保護する事が設けられます。
各分類共通で、0.5、1、2、3、4時間で試験が行われます。
◆保管設備の選択方法
保管設備の選択方法は、収納物に合わせて選択する必要があります。
【収納物の変質しない温度の目安】の記事を参照下さい。
以上の記事を参照の上、収納物が保護できるかをご検討下さい。
◆金庫室設備・書庫室設備の耐火性能について
日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会の金庫室設備・書庫室設備の耐火性能の規定は、以下のようです。
・火災時に既定の時間内、庫内最高温度177℃以下で庫内をたもてる事。
・火災時の庫内湿度への規定はなし。
書庫室、金庫室扉は、基本的に紙媒体を火災から守る事を主体としています。
庫内最高温度177℃以下という条件は、一般用紙が変質しない温度として設定されています。
一般用紙は、庫内湿度に規定はありません。
火災時には耐火材から、水分が蒸発して高湿度になります。
書庫室、金庫室扉の条件で変質する物は、保護できませんのであらかじめご了承ください。
◆収蔵庫設備の耐火性能について
収蔵庫設備は、文化財や美術品などを保護する事を目的としています。
日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会の収蔵庫設備の耐火性能の規定は、以下のようです。
・火災時に既定の時間内、庫内最高温度80℃以下で庫内をたもてる事。
◆データ保管室設備の耐火性能について
データ保管室設備は、データ記録媒体などの保管を目的としています。
日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会のデータ保管室設備の耐火性能の規定は、以下のようです。
・火災時に既定の時間内、庫内最高温度52℃以下で庫内をたもてる事。
・火災時の庫内相対湿度80%以下である事。
◆おわりに
いかがでしたでしょうか?
かなり専門的な話になりました。
今回の事柄は、絶対に取引先任せにしてはいけない事です。
必ず理解したうえで、保管設備をご利用頂く事をお願いします。
扉製品の耐火性能について、不明な点がありましたらお問合せ下さい。