第89回

他社の途中の作業の依頼について

◆はじめに

他社へ作業を依頼後、作業が途中の状態で当社へ作業を依頼される場合がございます。

今回は、他社の途中の作業の依頼への当社の対応についてです。

 

◆作業途中の定義

当社の定義する『作業途中』は以下のようです。

1:復旧(通常に使う事が保証された状態)まで行われていない状態。

2:応急処置は、作業途中とさせて頂きます。

 

◆事例

書庫室扉の符号(ダイヤル)錠が開かず、鍵屋さんに依頼したそうです。

錠前のみを破壊して開放作業後、『特殊な符号(ダイヤル)錠で復旧が出来ない』と言われたそうです。

そのような経緯で当社にお問い合わせがありました。

 

◆当社での対応

事例に対して、当社では対応可能な作業内容でした。

結論として、依頼をお断りする判断をしました。

基本的に面識のない他社の途中の作業の依頼は、お断りしております。

 

◆お断りする理由

万が一問題が生じた際、責任の所在があいまいになります。

他社の作業が原因であっても当社の正当性の立証が難しくなります。

金庫を取り扱う上で、責任の所在は当社の存続を左右しかねない重要な事柄です。

責任の所在を明確にする事は、当社がお客様とより良い信頼関係の構築に重要であるとも考えております。

ご理解をお願いいたします。

 

◆おわりに

いかがでしたでしょうか?

故障で困る前に定期点検を行っていれば、故障はほとんど発生しないと考えております。

金庫は、『火災に備える』『盗難に備える』など『備える』が必要となる製品です。

『困ってから』ではなく、『困る前に』を意識した考え方が重要です。

金庫は、1つの行動や判断に対しても重い責任が発生する製品です。

その事を意識して判断を下して頂くと安全な設備運用が行えると思います。