第45回

吉川製造表記蔵扉の改造による符号(ダイヤル)錠交換

◆はじめに

吉川製造表記の蔵の入口扉の符号(ダイヤル)錠交換の作業事例のご紹介です。

 

◆作業前の状況

錠前のみを使用して符号錠を使用せず、施錠して運用されておりました。

符号錠(ダイヤル錠)を使用しない危険性】も参考にしてみて下さい。

暗証番号が引き継ぎの過程で、不明になってしまったとの事でした。

これからは、符号(ダイヤル)錠を使用しての運用をご希望でした。

 

◆下見で発覚した状況

符号錠は以下の図のように溝を揃える事で、解錠する事が出来ます。

以下の図の状態は、解錠する事が出来ない状態です。

下見の際に操作する度に溝の揃いが同じにならない、現象が発生しました。

符号錠の軸と駆動部にガタつきがある事が、原因と判断しました。

考えられる原因としては、部品の摩耗です。

摩耗の予防については【保守点検の効果】を参照ください。

この状態で使用した場合は、正しい暗証番号で開く時と開かない時が発生します。

このような事から、符号(ダイヤル)錠が異常状態であると判断いたしました。

 

◆扉の機構部分の改造を含む符号(ダイヤル)錠の交換を選択

暗証番号が不明の場合は、符号(ダイヤル)錠から読み取って対応いたします。

符号(ダイヤル)錠の部品の修理ではなく、新規の符号錠の交換を提案させて頂きました。

以下のような理由から、この方法をご提案させて頂きました。

・符号(ダイヤル)錠が故障状態にあると判断した為です。

・古い符号錠なので現在の異常に関連して、別の部分に負担が掛かっている可能性が想定されました。

取り付ける符号錠と形状が異なる為、扉の機構分部を改造して取り付けます。

 

 

◆符号(ダイヤル)錠の点検孔の追加

お客様は定期的なメンテナンスの実施をされるとの事でした。

古いタイプの製品なので、メンテナンスが考慮された構造ではありませんでした。

符号(ダイヤル)錠の点検孔の追加をご提案させて頂きました。

点検や暗証番号の変更の為の点検孔です。

扉の裏側の蓋に新たな穴を開けて、特殊な蓋を製作して対応いたしました。

 

◆おわりに

古い製品は、図面が存在しない事がほとんどです。

図面は、製作者の頭の中です。

存在したとしても、図面の通りではない可能性が高いです。

図面にはない部分に隠れたネジで止まっている事は、当たり前のようにあります。

それが古い製品を扱う時の大変なところです。

このような修理が当社の強みを生かせる作業です。

【吉川製造】表記の製品でお困りの際は、当社へご相談ください。

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掲載の許可を頂いたお客様へこの場を借りてお礼を申し上げます。

 

※施工事例の紹介と画像の使用は、お客様の同意を得て掲載しております。