第40回

古い金庫や耐火扉の修復(オーバーホール) 作業前編

◆はじめに

弊社には、古い金庫や耐火扉の修復依頼の問い合わせがあります。

今回は、古い置き金庫や耐火扉の修復(オーバーホール)についてのご紹介です。

2回に分けてご紹介いたします。

今回は、作業前に把握しておいて頂きたい事をご紹介します。

 

◆オーバーホールとは

言葉の意味としては、分解して清掃と再組立を行い新品時の性能状態に戻す作業の事だそうです。

現存しない部品は製作する場合もあります。

製作のノウハウが生きる作業です。

古い製品には昔の知識も必要となります。

 

◆お取引の形態

当社は、所有者様からの直受けのお取引を採用しております。

所有者様からのご依頼であっても所有者様ご本人のご意見がうかがえない物件は、お受けしておりません。

 

◆耐火性能について

詳細は、以下のページを参照ください。

→日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会のページへ

 

◆修復可能かの判断について

製品の状態によっては、品質保証上の都合でお受けできない場合があります。

作業可能の判断する為、製品の現状画像を拝見させて頂きます。

大変お手数ではありますが、画像の撮影はお客様側でお願いしております。

当社は小さな会社ですので、お客様にお願いしております。

ご理解をお願いいたします。

 

◆お断りする状態の例

実際にお断りした事例は、以下のようになります。

・重度の腐食がある場合。

・1度水没した製品。

・津波で被災した製品。

・1度火災に遭った製品

 

◆古い製品の対応できない技術について

一部の古い製品に用いられる技術が再現できない場合があります。

あらかじめご了承ください。

 

◆価格帯について

価格帯は1,000,000円以上とお考えください。

※上記の表記は、価格を保証する物ではありません。

※価格の質問の回答については、正式な書面でのみ対応させて頂きます。

 勘違いによるトラブル防止への措置ですので、ご理解をお願い致します。

 

◆オーバーホールのお見積り

オーバーホールは、状況によって費用が大幅に変化します。

当社では、別途有料の下見と実測が必要になります。

こちらがご依頼内容に現実性が無いと判断した場合は、お見積りをお断りする場合もございます。

あらかじめご了承ください。

 

◆修理箇所の選定

基本的にお客様の要望を取り入れながら、修理箇所を選定いたします。

しかし、品質保証の都合があります。

作業実施部分は、弊社の品質保証の基準で選定させて頂きます。

お客様の不必要と感じられる作業であっても、実施する場合があります。

当社では、お客様の満足を優先いたします。

打ち合わせの段階で納得頂けない場合、他社に依頼して頂く事をお勧めしております。

 

◆オーバーホール中の収納物

作業中は、庫内に収納物がない常態でお願いします。

収納物の保護にお困りの場合は、代わりに収納する金庫などをご用意する事も可能です。

その際は、ご相談ください。

 

◆工場でオーバーホールの場合

置き金庫の場合は、基本的に当社の工場へ持ち込み作業となります。

製品の搬出と搬入は、品質保証の観点から当社の手配とさせて頂きます。

あらかじめご了承下さい。

 

◆オーバーホールへ向く目的の見極め

オーバーホールが向かない目的の場合は、新規の購入の方が効果的になります。

【向く目的】

・愛着や思い入れがある。

・実用的に使うよりも記念的な意味やオブジェ的に残したい。

・現代的な防盗性を有している製品。

【向かない目的】

以下の項目に該当した場合は、現代的な性能を備えた昔のデザインの製品もございます。

そちらの方が効率的です。

ぜひ、ご検討下さい。

・現代の基準と同じ性能を有さなければならない。

・大切な物を保管する為に使用する。

・コストと効率を求める場合。

・実用的使用する為の再利用。

 

◆おわりに

いかがでしたでしょうか?

作業内容のご紹介は【古い金庫や耐火扉の修復(オーバーホール) 作業内容編】にてご説明いたします。

ぜひ、役立てて頂ければと思います。