第21回

刀剣金庫の話

◆はじめに

当社は、特注製品を製作する事に長けています。

どのような場面で特注金庫を依頼するのか想像しにくいと思います。

実例をご紹介したいと思います。

 

◆刀剣金庫とは

刀剣金庫をご存知ですか?

文字通り刀剣を収納する専用の金庫が存在します。

日本刀は基本的に高価で歴史的な価値もあります。

盗難、火災、湿気から守る必要があります。

日本刀は、横にした状態に保管するのが一般的のようです。

イメージ図のように横に長く市販品では、対応できない形状を求められます。

 

◆刀剣金庫に求められる性能

金庫は収納物の性質に適した性能の製品に収納しなければ、有事の際に保護する事が出来ません。

金庫の業界団体の【日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会】は、金庫内への収納物の耐熱温度の目安を公表しています。

そのデータによると刀剣類の耐熱温度は、65度と明記されています。

注意書きとして『刀剣類の刀身自体は問題ないが、柄(つか)、鞘(さや)の材料により変化が生じ、美術的価値を損なうことがありますので、材料の耐熱性を考慮のこと』とあります。

他にも注意したい事は、火災時の庫内の湿度です。

現代の一般用紙用の金庫は、火災時に耐火材の水分が蒸発するのが一般的です。

庫内が高湿度になります。

刀剣を保管する金庫は、以下の条件のような性能が求められる特殊な金庫になります。

 

◆適さない性能の金庫に収納した場合

金庫は火災時の庫内の条件や用途によって、いくつかの種類に分類されています。

一般的に出回っている一般用紙用に分類される金庫の庫内条件の規定は、一般用紙が変質しないとされる以下のような条件になっています。

【刀剣金庫に求められる性能】で紹介した性能とはかなり違います。

刀剣だけでなく貴金属や宝石なども適さない性能の金庫に収納した場合は、収納物が変質・劣化する可能性があります。

適さない金庫に収納して収納物が変質・劣化した場合は、保証されないので注意が必要です。

 

◆刀剣金庫購入時の注意

刀剣金庫は限られた用途なので、量産されません。

大手では自社製造で取り扱わない製品と言えます。

現在、【日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会】の置き金庫に関する耐火性能の規格の分類では、一般用紙用とフレキシブルコンピュータディスク用の2種類のみです。

刀剣用という分類は明確に規定されていません。

規格が確立されていないという事は、A社とB社で定める条件が違う可能性もあります。

何を根拠に刀剣金庫としているか、確固たる根拠を元にお客様自身で判断する事になります。

実際には、すごく専門的な事柄です。

お客様だけで判断する事は難しいかと思います。

性能試験の実施や品質保証書の発行が行われるなど、市販品と同様の品質保証を行っているなどを目安にするのが間違えないと思います。

 

◆当社での取り扱い

当製品は、特注製品として当社で製作は可能です。

当社での特注製品の製作は、特別なお客様のみへの提供となります。

あらかじめご承知下さい。

修理、廃棄、移動のサービスは、提供が可能です。

 

◆おわりに

当社は、大手では自社製造で取り扱わない特注製品を得意とする会社です。

特注製品に関しては、【品質に納得頂ける説明】【書面の発行】【製品試験の実施】など安全である事を明確にしてお客様にお届けしております。

特注製品の価格は割高です。

安心して利用して頂ける製品をお届けする事を心がけております。

刀剣金庫でお困りの際は、お問合せ下さい。

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※尚、当社はエンドユーザー様のみのお取引となります。

 ご質問やご相談につては、エンドユーザー様からのご依頼に繋がる内容以外に対応はいたしません。