第167回

金庫の蒔絵の装飾について

◆はじめに

昔の金庫には、蒔絵で装飾が施されている場合があります。

今回は、金庫の蒔絵での装飾についてです。

 

◆装飾が施される場所

以下のような場所に装飾が施されている事が一般的です。

・扉の裏側

・庫内にある内戸の表面

 

◆蒔絵とは

以下のような内容だそうです。

蒔絵(まきえ)は、漆工芸技法です。

漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、それが乾かないうちに金属粉を蒔いて、器面に定着させる技法です。

 

◆金庫に用いられる蒔絵の技法

金庫には平蒔絵(ひらまきえ)の技法が用いられるのが一般的です。

平蒔絵は、漆で文様を描き、金属粉を蒔き、文様の部分だけに摺り漆をして研磨する技法です。

一般的に使用するのは金粉ではなく、偽金(その他の金色の金属粉)を使用していたようです。

当社では、金粉での提供も可能です。

 

◆現在の供給体制

15年~20年前から当社が依頼していた職人さんが廃業されました。

関東圏で、金庫の事を考慮して施せる方がいるかは不明です。

当社では螺鈿と蒔絵は、当社の取締役が施し内製しております。

新規製作と修復は、現在でも問題なく供給できる状況を整えております。

 

◆作業者

作業者は、漆工を基礎から学んでおります。

作業者は、漆工の技術と知識の他に金庫の設計、製作、修理、施工の技術と知識も持ち合わせております。

それぞれの工程や金庫の特性を考慮して作業できる事が当社の強みです。

作業者の当社取締役は30歳(掲載時)ですので、30~40年は、供給できるめどは立っております。

 

◆価格

普通の漆工の工芸品に比べると大きく重いです。

本漆は、固まるのに時間がかかります。

全て手作業です。

それなりに値が張る事は、ご考慮下さい。

一般に出回っている本漆の漆工の工芸品の値段から推測下さい。

 

◆供給への制限

金庫への蒔絵(ラデン)と蒔絵を施す作業のお客様への供給には、制限をかけさせて頂いております。

基本的に所有者様からの直請けのみでのお取引とさせていただきます。

特別な会員のお客様のみ提供とさせて頂いております。

初回のお客様への提供は、行いません。

全て手作業です。

製作出来る数に限りがあるので、ご理解をお願い致します。

 

◆金庫以外への作業について

基本的に金庫以外への作業依頼は、お受けいたしません。

金庫への作業も制限をかけておりますのでご了承ください。

 

◆おわりに

いかがでしたでしょうか?

金庫は蒔絵や螺鈿は綺麗です。

昔の金庫には、装飾が施されている事が当たり前でした。

当社は、楽しんで頂ける金庫の提供ができればと考えております。

金庫の蒔絵で、お困りの際はお問合せ下さい。

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※尚、当社はエンドユーザー様のみのお取引となります。

ご質問やご相談につては、エンドユーザー様からのご依頼に繋がる内容以外に対応はいたしません。